24: ディジェイヌ
2026-07-12 19:29:48 NWExZjY0(34)
「たしか、この辺りですね....」
鬱蒼とした森林、一筋の滝を臨める渓谷の一角へ、ひとつの真っ黒な影が姿を現す......
ヤカタカンパニー執行部、ワイズ。
彼は突如、現在調査に来た方向からただならぬ気配を察知してこちらまで出向いたのだが.....
「さてと、とりあえず先程より感覚が濃くなりましたね....これさえたどれば.....」
そう考えるなりワイズは辺りを見回し、オーラを元に直感的に歩を進めていくと、ひとつの物体が目につく。
...?それは針状の突起を地に刺して立っており、西洋美術風なディテイルが眼を引く、アクセサリのような球体であった。
「おや、これは妙ですね。まるで人が置いたかのように突き立ててあるなど.....しかし、間違いではなかったようです。」
拾い上げたソレからは、確かにドス黒いオーラが伝わっており、試しに眼を凝らすと、黒いもやのようなものが渦巻いている。
...もっと見るフフ.....瞬間、ワイズはその眼を狂喜に歪め、
「興味深いこの力、実に素晴らしいですよ、クッハハハハッ!!」
一人、その高笑いを木霊させた.....
EP30「BlackMagic-HorrorNightmare
~"新"なる出会いと激戦の"焔"~」
|
|
|
「思うに、この物体の持つ気配は間違いなく、私達の欲する『負』でしょう。さて、ここで実験。ロウダー、『カジツ』を1つ取ってください。」
ヤカタビルの一室、ロウダーがカジツを渡すとワイズは不意にそれを例のオーパーツに近づける.....と、
「うぉ!?なんだこりゃ、カジツがこのオーラを吸い込みだしたぞ!?」
驚くロウダーの言葉通り、オーパーツから黒いもやが這い出し、カジツへと引き込まれるように入っていったではないか。
それを見ると、ワイズは再び笑い声をあげる。
「なるほど、判ったことは二つ。負の感情を煽るカジツと、コレから漂う負の感情は引き合いました。そして、この負には意思があるようで、望むようにカジツへ入ったのですね。」
なるほどなぁ...説明を受けてもいまいち分からん、首を捻るロウダーだが、
「ん?オイ、カジツが浮いてるぞ!」
自分と向かい合うワイズ越しに、一瞬眼を疑う。
それを聞いたワイズも、後ろでカジツが置かれたデスクへ眼を向けるが.....
「どうしました。....なにも起こってないじゃないですか。」
ロウダーが見たときに浮遊していたカジツは机に降り、ワイズには認識できていなかった、が....
ワイズが視線を戻したと同時に、不意にガラスの割れるけたたましい音が響き、振り返るとルームの窓が割れ、外を見れば、たった今実験に用いたカジツが邪気を纏いながらどこかへ飛んでいっていた.....
その光景を唖然と見つめていた二人だが、やがてワイズは、
「ほ、ほほうこれはこれは、まさか飛行するとは驚き。やはりあのオーラには意思があったと言えましょう、は、ハハハ。」
「オイ、ワイズ。」
汗を拭きながら苦笑するが、ロウダーに呼ばれ顔を向けると.....
「『浮いてるぞ』つったろうがッ!!」
思いきりはたかれた。
6月下旬に人知れず行われたこのやり取りから数週間後、聖櫻では妙な噂が立つようになる...
[引用][返信][編集][削除]
[👍0][👎0][返信数:0][報告0]