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80: ディジェイヌ
2026-07-19 23:45:16 NzY0ZTU2(69)

夕陽差す聖櫻の片隅、閑静な住宅街の一角に佇む一軒家ーー『渋木』と表札が刻まれたその一室では、暇を持て余した5人の男子高校生があれやこれやとカーテンを閉めたり各々のバッグをまさぐったりと思い思いの動きを見せていた……

「おっしカーテンオッケー。イヤでも雨戸はどーすっかな。」
「ねぇ槌野くん、まだ18時だけどもうやるの?まぁ僕はなるべく早い方が良い、ケド……」
「そうですぞ。しかも夏ではまだまだ明るい、アレのコンディションとしては些か不充分かと。」
頬を掻く介斗と頷く大一が不思議そうに首を傾げるが、楓太は当然のようにニッと笑いながら眼鏡を光らせる。
「ッたりめぇよ!なんたってこの辺りの時間帯は不吉なモノに遭う『逢魔ヶ刻』、遠くの相手の顔が判らない『誰そ彼刻』つって昔から縁起でもねぇって言われてんだからよ。」
それよりも……キヒヒッと笑いながら続ける彼は部屋を見回し、即座に不満そうに眉を寄せる。
「結局オレらだけかよ〜。串間、島田チャンは呼べなかったのか?」
あ?たった今名前を出された相手とメッセージアプリでトークしていた淳は顔を上げると、先まで笑顔で眺めていた添付写真を見せた。
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